この記事で紹介している製品
本製品は11月発売予定の製品「装置組込み用 BOXPC BXA-CVシリーズ」です。
発売前製品となりますので、お問い合わせは以下までお願いいたします。
本製品の特長
- Intel® 第14世代 CPU搭載
- AIに最適なグラフィックカード搭載可
- 超コンパクト設計
- グラフィックカードを含めた熱対策設計
- HOT SWAP対応 RAID1システム搭載可
- 縦置き横置きに対応
本記事では 赤字の特長にフォーカスして記載いたします。
極力コンパクト筐体サイズ
Micro-ATXサイズを考えると 244mm*244mm
ATX電源のサイズは 150mm*86mm*140mm
どんなに頑張っても 244mm*330mm*150mm これより小さくすることはできない。
板金の板厚やクリアランスもあるが最終的に 254mm*345mm*155mm とした。
特に奥行き方向はクリアランスが10mmしかなく、ビデオカード搭載には苦労した。
幅はもう少し詰められそうだが、組み立て性を含めてこれ以上小さくするのは難しいだろう。
営業、ユーザーに見せた印象は 「意外と小さいね。」であり、
「凄く小さいね。」の評価はいただけなかった。
排熱の工夫
グラフィックカード搭載が必須となった。
グラフィックカードは、補助電源を必要としない 75W以下の製品群と75W以上の製品群に分けられる。
同じ世代だと、補助電源無しの製品は補助電源ありの製品の3~4割程度性能が劣る。値段的にはほぼ同じ。同じコストなら、高い性能を目指すことにした。
グラフィックカードは、中央部から吸気して、ブラケット側から排気する方式となっている。
中央部になるべく外気からのフレッシュエアーを供給する必要がある。
排気ファンの選定
高さを155mmとしたので I/Oパネルに排気ファンをつけると80mmが限界だろう。
天板なら120mmのファンが実装可能だ。
ファンの風量は、半径の二乗に比例する。同一の回転数ならば、120mm排気ファンとすることで (120/80)² = 2.25倍となり冷却性能を上げることができる。結果的には静音化にも寄与する。
CPU排熱重視のパターン
CPU排熱重視オーソドックスなパターン
吸気:天板(サイド)
排気:I/Oパネルの上
CPUを冷却するには最適だが、グラフィックカードの中央部にフレッシュエアーを供給する観点では好ましくない。
BXAシリーズの排気システム
天板に120mmケースファンを配置
吸気:I/Oパネル側のスリット
排気:天板
天板排気ファンにより、I/Oパネルスリットからフレッシュエアーをグラフィックカードの吸気口に供給
グラフィックカードは、フレッシュエアーを介してカードの冷却システムで外部に排気
RAID1でHOT SWAPに対応する
RAID1は、片一方のストレージが故障してもシステムが運用できることがメリットだ。
サービスマンが到着したら、システムの電源を落としてストレージを交換してすれば完了だ。
電源を落とさずに、ストレージを交換してシステムを復旧すためには、HOT SWAP機能が必要だ。
2.5インチでHOT SWAPは実現したことがあるが、機構が複雑となりスペースファクターの悪化とコストアップは免れない。
HOT SWAPに最適な、CFastを使って実現することにした。省スペースで、コストアップは小さいままで、HOT SWAP対応可能なRAIDシステムを構築することができた。
スロットカバーを外して、CFastの交換が可能だ。
RAIDのエラーは、SW基板でどちらが故障なのか分かるように作った。
デスクトップ向けパソコンを壁掛する
グラフィックカード付きのパソコンは9Kg弱、これを壁掛するには十分な強度が必要だ。
本体の1.2mmZAM鋼板を採用して、本体の強度も高めている。
本体とマウンターをM4のビスで強力に締結する。
マウンターは、3.2mmのSECCを採用した。
この構造のおかげで、安全に、安定して縦置きは横置きが実現できる。
他社商標について
記事中には登録商標マークを明記しておりませんが、記事に掲載されている会社名および製品名等は一般に各社の商標または登録商標です。
記事内容について
この記事の内容は、発表当時の情報です。予告なく変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
この記事で紹介している製品
装置組込み用BOXPC BXA-CVシリーズ ※11月発売予定